美しいから悲しい | - 2024/06/17
- 昨日は「ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番」(その他)を隣街へ聞きに行きました。
この曲、日本人に人気のある曲と言われていて私もご多分に漏れず、好きですが、実際の演奏をいつか聞きたいと思っていました。
ピアニストは女性の方でした。わりと大柄のがっちりした方だったので、この曲を弾くにはこの方くらいの体があったほうがいいのだろうと思いましたが、実際曲を弾き始めたときに、これは、予想以上に体力が必要な曲だったんだ、と思いました。
本当は男性ピアニストのほうが体力がある分、より、迫力のあるものになっただろうと思います。それでも、全身を使って弾く音色や、女性ならではの繊細さは聴衆に十分届いていたと思います。本当に、聞けてよかったです。また、機会があれば、次はサントリーホールで、世界的に有名なオーケストラのものを聞いてみたいです。
その女性ピアニストの方がアンコールで弾いてくれた初めて聞く大変美しい曲(曲名はわかりませんでした)を、指揮者もオーケストラのメンバーも聴衆も静かに聞いているときに、つーーーと涙が流れていきました。
あのときに思っていたことは、こんなに美しい曲を聞く機会が自分にはあるということでした。世界中には、音楽とは無縁で、ただ日々を生き抜くことだけを強いられている人たちがたくさんいるのに、希望を持つことも、自分の好きなこともできず、食べることも、眠ることもままならない人たちや、親を失った子供たちがたくさんいるのに…ということでした。
美しい曲だったのに、あまりに美しいと、そんな悲しみを思い出してしまうのでしょうか。美しさには悲しみが宿っているとはこういうことだったのでしょうか。そんな体験もさせてくれた今回の演奏会でした。まだ体力が完全に戻っていない私なので、へろへろしながら行きましたが、近場であったこともあり、行かれて本当によかったでした。
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